ETF信用売によるヘッジショート
…というのをやってみようかなと考えています
米国の長期金利上昇に伴い、米国株、特にNASDAQをけん引しているGAFAMその他のIT系大企業の株価が、下落リスクにさらされつづけていますね…
こういう状況で、私のように米国株のロングポジションを中心としたポートフォリオを組んでいる人間は、暴落に備えてショートポジションによるリスクヘッジを考えたいところです。
そんな中、MAXISブランドがS&P500インデックス連動およびNASDAQ100インデックス連動の低コストなETFを国内市場に上場してくれました。ETFは投資信託より換金しやすい(ETFは市場開催中にいつでも即時購入・売却できます。一方で投資信託は購入・解約申込から約定までに数日かかってしまいます)ですので、こういった用途で非常に使いやすい商品がやってきた、と考えられるのではないでしょうか。
具体的にどういうことかというと
例えば私のS&P500を中心とした米国株式への総投資額は、現在50万円ほどになっています。ここで、S&P500 ETFに対して半分の25万円分を信用売してみたと仮定します。
この信用売りを抱えている間に、もし暴落が発生し10万円の損害がでたとしても、信用売り側で5万円前後の利益が出るはずで、トータルで損害額を半分にすることができます。単純にリスクが半分になるということですね。
そのかわり、何かの拍子に暴騰した場合、利益が半分になってしまいますが、現在の株価が下がりやすい状態をやり過ごすためのヘッジ(=保険)の操作なので、そこはやむを得ないと受け入れる前提になります。状況が落ち着いて株価が上昇トレンドに戻ったら信用売を解消して、株価上昇の利益を100%得られる状態に戻します。
これで「暴騰時の儲けが減ることと、信用売りのコスト(年利で建玉の1%程度)を保険金として、暴落に対する保険をつくる」ことができるわけです。
「そんな面倒なことをしなくても、保有している米国株を半分売れば良いのでは」
というのは至極当然の疑問ですが、ここで今回の株価指数下落の原因と影響のあるセクターを考えてみます。今回の原因は米国金利上昇によるIT・ハイテクセクターの下落リスクであって、逆に言うとIT・ハイテク以外の伝統的業種の下落リスクは相対的に低い状態です。
となると、S&P500のロングポジションを所有した状態でS&P500のポジションを一部解消、または信用売りするよりも、ハイテクセクターに寄っていて下落リスクがより高いNASDAQ100を信用売りすることで、高い利益を得る可能性がでてきます。信用売りを活用すると、こういう投機行為を簡単にできるようになりますね。
また、長期投資と考えているポジションを状況に応じて売買してしまうようになると、長期分散積立という作業の一貫性の継続が怪しくなってきてしまう問題もありそうです。そのうちポジション全体を長期投資ではなくて投機の対象にしてしまいそう。
思い立ったが吉日、ですが少しだけ
…ということで、ちょっとやってみようと思います。まだまだ投資額は少ない状況ですから、実験・実践は低リスクでやり放題です。