ペアトレードをやってみる

2021年3月21日 オフ 投稿者: おじさんプログラマ
SBI証券:取引>注文照会・未約定注文一覧

ペアトレード・・・そういうのもあるのか

こちらの記事にて、日経平均とTOPIXの間で日経平均有利だった株価上昇がTOPIX有利に変わるという、日銀点検の結果から誰でも予想できそうなごく当たり前の予想をしたところですが、某有名投資Youtuberがこの予想をマネタイズする手法を紹介していたので、試してみることにしました。信用取引でペアトレードという技法です。

ちなみにこの技法は、ヘッジファンドが行う代表的投資戦略であるロングショート戦略の簡単な実践例でもあります。


上記の信用売買注文は、日経225とTOPIXにおいて相対的にTOPIXが値上がりすることに賭けるペアトレードです。具体的には、TOPIX ETFを信用買、同額の日経225 ETFを信用売します。日経225もTOPIXも東証株式の指数であることには変わらないため、このような建て方をした場合、東証株式全体の価格上昇・低下に対しては、利益も損害も出ない状態にすることができます。

  • 東証全体で価格上昇があれば、TOPIX買いに利益が乗る一方で日経225売りにほぼ同額の損失がでます。
  • 東証全体で価格低下があれば、TOPIX買いに損失が出る一方で日経225売りにほぼ同額の利益が出ます。

こんなかんじで、東証株価指数全体がどういう事になろうと、ほとんど損はしないことになります。


「じゃあ何でこんなことをするのか」というと、TOPIX指数と日経225指数の間の比の変化だけが損益の源になるからです。たとえば東証株式全体が上昇していたとして、TOPIX指数が日経225指数より高い上げ幅割合だった場合、その上昇率の比の分だけTOPIX ETFの買い側の利益が日経225の売り側の損失を上回ります。逆に東証株式全体が下降していたとしても、日経225の下げ幅割合がTOPIX指数のそれより大きくなれば、その下降率の比の分だけ、日経225の売り側の利益がTOPIX ETFの買側の損失を上回るのです。

つまりこれにより、純粋に「日経225指数よりTOPIX指数のほうが相対的に有利になるであろう」という予想をマネタイズできる・・・というわけです。貸株利率と売買代金のコスト(30万円の建玉の場合、6カ月で3000円、1%程度)を上回るほどに数値比の変化があれば、ほとんどリスク無しに儲けを出すことができるわけですね。素晴らしい。

(米国長期金利の上昇局面が始まったころに、同じようにダウ平均や銀行株指数を買ってNASDAQ100を売ってみてもよかったなあ。。。と今頃思いました)

・・・ということで、売買合わせて30万円ほど信用建玉を建ててみることにしました。様子を見て、危険性が低いようであれば建玉の増額も考慮してみようと思います。結果を待ちましょう。


それにしても、元ヘッジファンドマネージャという某有名投資Youtuberの紹介する技法は、「勝ちやすきを勝つ」優れた戦略ばかりでびっくりします。機関投資家はこんな技法を活用して利益を得ている(言い方を変れば市場から利益を抜いている)のですね。だとしたら、思い付きで個別株を売買するような個人投資家は、ゼロサムゲームである短期売買では容易に勝つことはできないよな、と思いました。

個人投資家の容易な勝利方法は、まず第一に長期積立分散投資ですよね。機関投資家は単年度で成績を要求されるので、そんな悠長なことができないという足かせがあるため、われわれと同じことはできないわけで。

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