投資信託とETF
どちらを選ぶかは悩ましいところです。
投資信託とETF(上場投資信託=株式市場に上場されている投資信託)は、中身はどちらも投資信託なのですが、少しだけ性質が違います。
- 売買方法・・・ETFは個別株式と同じように、市場が開いている間であればいつでも即時売り買いできます。投資信託は注文をしてから決済されるまで1~数日かかってしまいます。ただこれは、長期投資を目的にしているのであればあまり重要な差ではないですね。
- 信託報酬・・・ETFのほうが若干安めです。…とはいっても、イケてない投資信託とイケている投資信託の間の差ほどではないので、あまり気にしても仕方ないかとも思います。どの商品を選ぶかのほうがはるかに重要です。
- 単価・・・投資信託は100円以上1円単位というごく少額・細かい単位で売買できますが、ETFは1枚いくらで買うものなので、商品単価以下で購入することができません。そのためETFの場合は少額での積み立て、ドルコスト平均法の活用、もしくは配当再投資などがちょっと難しくなります。
- 預かり口座・・・ETFはつみたてNISAでは購入できません。
- 配当金の扱い・・・これがとても重要です。ETFは配当金が発生すると毎回現金で配当されます。投資信託は、再投資型のものを選んだ場合現金化されることなく投資信託の管理のもとで自動的に再投資されます。
- 証券会社のシステム・・・何故かはよくわかりませんが、SBI証券は投資信託の自動積み立てシステム、米国ETFの自動積み立てシステムは持っているのに、国内上場ETFの自動積み立てシステムは持っていないのです。(いまのところ、あまり需要が無いからですかね?)手作業で買い増しするのは面倒くさいですよねぇ…
5番目がなぜ重要かというと、配当金が現金化される場合、そこでは必ず課税の洗礼を受けることになるからです。日本であれば約20%が税金として天引きされてから手元に配当されることになります。
これを再投資しようとすると、納税により目減りした配当金を再投資することになります。ということは、その分だけ複利効果が減ってしまうことになりますね。再投資型の投資信託の場合は、配当金はそのまま再投資されるためこの目減りが発生しないので、その分だけ複利効果を大きく得ることができるはず。
また私のような資産の少ない初心者にとっては、3番目や4番目もなかなか重要なことのように思います。
魅力的な米国ETF
前に述べた理由で、日本国内で投資信託を買うのであれば、ETFより普通の投資信託を買ったほうが良いかな?と思うのですが、これが米国ETFとなると話が変わります。
超低信託報酬のファンド(例えばVOOなら年0.03%)の存在、非常に多岐にわたる商品ラインナップ、そしてそれぞれが巨大な純資産額を持っていて(例えばVOOは、なんと総額19兆円!)安定運用されており、その信頼感は国内ETFと比較しても段違いです。
私も将来的には米国ETFの定額買い付けをしたいと思っています。SBI証券であれば米国株式・ETFの円による定期定額買付のシステムがあるので、ほったらかし投資計画を組み上げるのも難しくありません。ただし米国ETFを購入する場合、米国株購入と同様のの売買手数料0.45%を購入毎にSBI証券に支払う必要があるので、手数料をペイできるだけの長期投資が前提にはなりますけれど。
ですが、私の場合はいまのところS&P500インデックスやeMAXISシリーズのラインナップで困っていないので、暫くは今のままで。もうちょっと資産が育ってきたら、改めて考えようかなと思います。
なお私は2021年から銀ETFと銅ETFの購入を始めた(銀・銅を対象とする通常の投資信託は無いのでやむを得ず…)のですが、コモディティETFには配当が無いので前述5番目のデメリットを気にしないで済む、というアドバンテージがあります。注意が必要なのは株式を対象とするETFの場合ですね。