伝統的な詐欺手法?

2020年9月26日 オフ 投稿者: おじさんプログラマ

最近自分のブログを確認していると、「元本保証で年利7%」などと謳う某広告がAdSenseに頻繁に出現しています。・・・この広告を見ると、伝統的な投資詐欺手法「ポンジ・スキーム」を思い出してしまうのは、私だけでしょうか。


リスク無くしてリターン無し

まず投資の世界において、元本を保証できる投資というのは原則ありません。さらにいえば、銀行預金だって銀行がつぶれるリスクがありますし、タンス預金でもインフレの結果実質価値を減らす可能性があり、そういう意味でいうとこの世界で元本を「保証する」資産と言うモノは、一切存在しないです。

それにもかかわらず、投資の世界で「元本を保証する」と言ってしまった時点で、詐欺である可能性が常に高いです。詐欺であれば、できないことをできると言ってしまっても何の問題もないですからね。


その名はポンジ・スキーム

「ポンジ・スキーム」を物凄く端折って簡単に言うと、実態として投資活動をしていない泥沼投資信託です。やり方はとても簡単、投資家から投資元本を集めて、一定期間ごとに配当(に見える一定額の元本の切り売り)を返すことを繰り返すだけです。詐欺師はどうせある程度元本を集めたタイミングで高跳びするのが前提ですので、配当によって元本が棄損しようがどうしようが、いっこうに問題ありません。

たとえ内部の実態が自転車操業だとしても、数年にわたって魅力的な額の配当があれば、被害者が被害に気付くことは当分ありません。そのためなかなか詐欺であることが表面化することが無く、それだけ詐欺師が逃げる準備をしやすいというのがこのスキームの(詐欺手法として)優秀なところです。

(そういう意味では、泥沼投資信託って、結果だけ見ると詐欺行為と変わらないんですよね。。。)

少し前なら安愚楽牧場事件、その前は豊田商事事件と、大規模なものだけでもポンジ・スキーム詐欺は過去何度も発生しております。最近噂の「ジャパンライフ事件」もそれですね。スキームの優秀さから、警察・行政による予防も難しいように思います。


命が惜しければ、私募ファンドには手を出すな

そもそも「元本保証」と謳っている諸々の投資案件について、元本を保証しているのは一体誰なのでしょうか。例えば銀行預金なら、銀行の透明化された資産管理の手法、あるいは法律・許認可やら営業実績やらをもって間接的に保証されていることを確信できるものです。あるいは国債なら、国が保証しています。

一方こういった私募ファンドで元本保証と言っているのは誰なのかというと、それを売っている営業マン本人だけ。AdSense広告での私募に至っては広告ページの記述だけ

・・・そう考えたら、投資内容の良し悪し以前に「そもそも容易に信用してはならない」というスイッチが入るのが、まともな投資リテラシーの所有者の思考だと思います。


AdSense広告の対象案件が詐欺なのかそうでないのかは私にはわかりませんが、原則「君子危うきに近寄らず」が良いのではないでしょうか。

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