米国雇用統計にサプライズ無し

昨夜発表された米国雇用統計（非農業部門雇用者数）は事前予測＋72万人に対して、結果＋85万人という大きな数字でした。これだけであればサプライズが起こる可能性のある数字とも言えますが、一方で失業率が減少予想に対して増加しているという発表がなされています。

これはなぜかというと、バイデン政権の手厚い福祉政策のために、失業者の中に「しばらく働かなくても良いかな？」と考え求職活動を行っていなかった人たちがいて、かれらが「給付金も打ち切られたし、そろそろ働くかー」と考えだした、からだそうです。現状ではそういった「新規の失業者（？）」を吸収できるほどに労働市場は安定していない、ということが失業率の増加に示されています。ゆえにFRBが前回FOMCで語った利上げ方針を前倒しするほどの指標ではなかった、と判断されたものと思います。

その結果、昨夜の米国株式指数は軒並み上昇、債券利回りは低下、VIXも低下と、投資家にとっての安心感が広がった一日でした。しばらくはのんびり相場になりそうですね。私もちょっとだけ行っていたヘッジショートを一旦解消しておこうと思います。