イマドキの投資信託 その1
投資信託にもグローバル化の波が訪れました。
・・・そしてグローバルの投資信託は、私たちのようなアマチュア投資家にも、とても優しいものに最適化されていました、という話です。
むかしむかし(?)・・・
投資信託は銀行のドル箱商品でした。
販売手数料と、信託報酬。
投資家が投資信託を購入するときに、販売元である銀行などに支払うマージンは、大きくこの二つです。
● 販売手数料・・・投資信託を買うときに払うモノ
● 信託報酬・・・投資信託を持っているだけで毎年払うモノ
販売手数料は購入代金の3%程度、信託報酬は、投資信託商品の毎年評価額の1%程度、というあたりが一般的でしたでしょうか。数百万円、数千万円という単位で預けることを考えると、決して安いものではありません。
投資信託を販売する銀行側の利益構造には、根本的な問題があります。
「投資家が儲かろうが損しようが、銀行側にはあまり関係がない」
ということです。投資信託が売れれば売れるほど「販売手数料」が儲かる。また投資信託として預かっているお金が多ければ多いだけ、そこからさらに「信託報酬」として毎年お金をとりだすことができる。
購入した商品の値上がりを期待して投資信託を購入する投資家側と、購入した商品から少しずつ利益を取って商品の価値そのものを目減りさせる銀行側・・・
ここにモラルハザードの温床、一種の利益相反の関係が見え隠れします。
センセーショナルな売り文句で沢山の投資信託を乱開発・販売し手数料を稼ぐ営業、それ以後売れた商品の値上がり値下がりは一切責任を負わず、黙々と信託報酬だけはしっかり徴収していくマネージャー・・・
販売する側も望んで、まるで悪徳商法であるかのような商売を必ずしもしたいわけではないかと思います。設計時の目論見の通りにすべての投資信託が右肩上がりで値上がりするのであれば、どれだけ幸せなことか・・・
ですが相場は水物、それぞれの商品が上がるか下がるかはまったくわからず、いくつかの商品は結果的にそうであるかのようにみえてしまう。
このあたりが、普通の人たちを投資信託から遠ざけていた「闇」ではないか、と思うのです。
そして今、どういうことになっているのか。長くなってきたので次の記事で。